第1回デザイナー紹介「三原美奈子」|究極の箱作り|パッケージ印刷のことなら四季紙器.com

パッケージデザイナーとのコラボレーション! 究極の箱作り "三原 美奈子"

三原美奈子

箱が好き、人が好き

本日は、究極の箱作り第一回として、弊社ともお付き合いの深いパッケージデザイナー、三原美奈子様にお話を聞かせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

よろしくお願いします。

まず最初に三原さんがパッケージデザイナーを目指されたきっかけについて教えていただけますか。

幼いころから絵を描くことが好きで、紙と鉛筆があればおとなしいという子供でした。パッケージデザインとして最初に意識したのは、小学生の頃に出会ったモロゾフさんの「アルカディア」という商品のパッケージですね。今はちょっと変わってしまったんですけど、当時あの宝石箱みたいな缶のパッケージが本当に素敵で。子供ながらになんとも言えないトキメキを感じましたね。今でも気になったパッケージは取っておいて、眺めるのが好きなんです。おかげで家の中は箱だらけなんですけど。

なるほど。三原さんは女性であり、かつご結婚されています。そういった点がパッケージデザインに対して何らか影響を与えている点はあるのでしょうか。

そうですね。私はどちらかというと男性っぽいデザインをする方だと思うんですが。でも主婦である、ということはメリットであると考えています。日々、買い物でスーパーや百貨店などに足を運び、生活者目線で商品を見ることができる。一番ユーザーに近い所にいるわけですから、どんなパッケージが手に取りやすいか、目につくかということは長年観察していると感覚的にわかります。「あ、これはちょっと今の冷蔵庫には入らない」とか「これだと場所を取ってしまうから、こういった形の方がいいのにな」とか、自然とそういうことを考えながら売場を歩いたりしています。そういった意味では、普段からたくさんのパッケージに触れ、刺激を受ける生活をしていますね。

やはりデザイナーとしては、ご自身がデザインした商品の売上は気になるでしょうね。

はい。クライアントも限られた条件の中で何とか成果を出したい、と思われている方ばかりです。デザイナーはその限られた条件の中で、いかにクライアントのニーズに応えることができるかということが重要ですから、やはり結果は気になりますね。それに、パッケージってその時代時代を表現しているものだと思うんです。昔から全く変わらないデザインもありますが、やはり時代の移り変わりとともにデザインも変化していく。その為には最前線でどういったものが好まれているのか、他の会社さんはどういったコンセプトでパッケージを作っているのか、なんて考えながら見ていると、それだけで時間が経ってしまいますね。 三原美奈子

捨てられるモノでも、新しい役割を与えられる

三原さんはパッケージデザイナーとしてのデザインのお仕事だけでなく、パッケージを使ったワークショップも実施されているとお伺いしたのですが。

2008年から、滋賀県守山市のお寺でこどもたちを対象としたワークショップを開催しています。食品のパッケージの空箱を捨てずに取っておいてもらい、それを使って家や塔などいろんなモノを作り上げたんです。普段は中身を取り出した時点でゴミになるものなのに、楽しそうに手に取って組み立てたり、裏面をまじまじ見たりしてるのが嬉しかったですね。こどもたちからヒントをもらうことも多いんですよ。こういった活動は今後も続けていきたいですね。
また、ヨーロッパや北欧などのパッケージ先進国に比べれば「パッケージデザイナー」は日本ではまだまだマイナーな職業です。多くの人はデザイナーと聞くとファッションやグラフィックをイメージします。そういった意味では、パッケージデザイナーという仕事がどういったものなのか、多くの人に知ってもらう機会を作りだしていければいいな、と思っています。滋賀県守山市ワークショップ

パッケージデザイナーとして、デザインされる際に特に意識されていることはあるのでしょうか。

特別に意識することはありませんが、やはりクライアントのニーズをいかに実現していくか、ということは気をつけていますね。

ありがとうございます。それでは最後に、これからの抱負をお聞かせいただきたいのですが。

これからも自分らしく、パッケージと関わりながら楽しくやっていければいいなと思います。世の中にはまだまだ私が見た事のないパッケージがたくさんありますから、そういったパッケージと出会えるのが楽しみですね。三原美奈子

デザイナープロフィール
三原 美奈子

1969年大阪市生まれ。京都精華大学美術学部デザイン学科VCD専攻卒業後、有限会社オンクデザインスタジオ入社。
2010年8月三原美奈子デザインを設立。各種食品・ギフトなどのパッケージデザインを数多く手掛ける。
2008年よりイベントプロデュースにも携わり、アートイベントマネジメントグループ「モファ」ではデザイン・広報担当。緑橋文化祭では実行委員長を務める。 三原美奈子デザイン http://miharadesign.com/

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